林業ってどんなお仕事?

田舎への移住やスローライフにあこがれる若者たちは、近年右肩上がりに急増しています。
そんな若者たちが注目しているのが、林業です。
移住をきっかけにして林業へ転職する人も増えているこのお仕事は、どんなお仕事なのでしょうか?

林業というと、木を伐採するお仕事ではないかというイメージがあります。
木を伐採することも職務の一つですが、産業という大きな枠組みの中における林業は、森林を育てて生活に活かすお仕事です。
林業の主役は日本の国土の70%を占める森林ですが、その40%程度は人工的に植林された人工林となっています。
こうした人工林を管理維持することもまた、林業の大切な職務です。

林業には、少し変わった職務もあります。
それは、キノコの栽培です。
キノコ栽培というと、農家のお仕事かなと考える人は多いでしょう。
しかし、森林に原生することが多いキノコは国では特用林産物に指定されていて、農業ではなく林業の管轄となっています。
キノコには多種多様なものがありますが、これらは林業においては貴重な収入源となります。

林業の仕事内容とは?

林業の仕事内容は、たくさんあります。
木を育てる作業では、土壌を整えてから苗木を植えたり、下刈りや枝打ちなどをしながら人工林を大切に育てます。

木を伐採する作業では、区域を厳選して伐採し、その後は集材・造材・運材の作業を行います。
集材というのは、区画内で伐採した木を一定の場所に集める作業のことです。
造材は、集めた木を適度な長さに切って木材とする作業のこと、そして運材は、それらの木材を集積地まで運搬する作業です。

木材は1本1本が重たいため、手作業で行うことはできません。
一つ一つの作業に大型の機械や道具が必要となります。
こうした道具のメンテナンスを行うことも、林業の大切な仕事内容の一つです。

その他にも、作業を行う際に必要となる作業道を開設したり、苗木をシカなどの野生動物が食べてしまう食害を防ぐなど、さまざまな仕事があります。

農業との大きな違い

林業は、農業とはっきりとした区別をつけにくい産業ですが、農業との大きな違いは生産サイクルの長さです。
植えた苗木が成長して伐採できるまでには、サイクルが早いものでも50年程度かかりますし、中には100年以上のサイクルを持つ木もあります。
農業の場合には、生産サイクルは数か月~1年程度が主流ですが、林業はもっと長いサイクルなのです。

生産物の点でも、農業と林業とでは大きく異なります。
キノコ類のように、農業ではなく林業が管轄の食品はありますが、一般的に林業が生産するものは建材などで使われる木材です。
木材の種類に応じて使用用途が異なるため、用途や目的に応じて適切な加工を行うのも林業の職務です。

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